北大阪医療生活協同組合
人の暮らしと、地域に根ざした 生涯医療
ムスカリと桜

2021.03.18





今年も、当院横の余野川の土手で、桜並木が蕾を膨らしはじめました。その根元では、野草と共生しながら、ムスカリの小群生も開花を準備中で、間もなく、仲良く共演を始めようとしています。このカットは昨年春に撮ったものですが、今春もムスカリの花が、気品ある独特の青紫色で桜を引き立ててくれることでしょう。

 ムスカリは、ユーラシア地方原産で、球根性の多年草です。耐寒耐熱性に優れ、栽培もし易いといわれていますが、本邦では、意外と馴染みが薄く、(私が調べた範囲では)昭和期の茶花・野草全集には未掲載のようですが、平成時代に入ると俄かに脚光を浴び出し、今では茶席でも活けられるようになったようです。

 小さな鈴状の花がブドウのように密集して房状を呈することから、グレープヒアシンスとも呼ばれています。種類も多く、白色やツートンカラーも報告されています。因みに、当地のものはM.ポトリオイデスでしょうか。

 花言葉として、「失望・失意」とともに、相反する「通じ合う心・明るい未来」が挙げられています。コロナ禍で落ち込んだ世間に対し、明るい未来の到来が近いことを宣言しながら今春も開花してくれることを願っています



照葉の里 箕面病院

院長   福山 隆之